お知らせ

よく歯医者さんから『”歯”の定期検診に来てください』と聞きませんか？

定期検診がとても重要であることには理由があります。

今回は”歯”の定期検診の目的やメリットについてお話ししていきます。

定期検診の目的

歯の定期検診は、虫歯や歯周病に関する検査を行い、

虫歯など早期発見して治療につなげることが目的の1つです。
また、クリーニング(PMTC･歯石除去・歯磨き指導)やフッ素塗布など、

年齢を重ねてもお口の健康を保てるように予防処置を行います。

メリット①　虫歯・歯周病の早期発見、予防

毎日の歯磨きだけでは落とすことのできない汚れや磨き残しは、虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。
もし定期的に歯科医院でクリーニングを行うと、予防に効果的なだけでなく、

初期虫歯や歯周病の兆候に気づき、早期治療が可能になります。

メリット②　全身の病気を予防

近年の研究ではお口の病気は実は全身に関係することがわかってきました。
その中でも歯周病は、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、アルツハイマー病などの病気の原因になることもあり、

また妊婦の早産や低体重児出産にも影響を及ぼすことがあります。

では、これらの病気をひとつ一つ見ていきましょう。

•糖尿病

歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。

また近年、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという、

歯周病が糖尿病に悪影響を及ぼす、いわゆる逆の関係も明らかになってきました。

歯周病と糖尿病は、お互いに悪影響を及ぼしあうと考えられ、

それに伴い歯周病を治療することで糖尿病も改善することも分かってきています。

・脳梗塞

何らかの原因で脳の血管が詰まってしまい血液が行き届かなくなったり、

頸動脈や心臓から血の塊やプラークが飛んで来て脳血管が詰まる病気です。

歯周病の方はそうでない方より脳梗塞になり易いと言われています。

さらに血圧、コレステロール、中性脂肪が高めの方は、

動脈疾患予防のためにも歯周病の予防や治療がとても重要です。

・心筋梗塞

動脈硬化により心臓の筋肉（＝心筋）に血液を送る血管が狭くなり、

心筋に血液供給がなくなってしまう病気。重症化すると死に至ることもある病気です。

歯周病原菌は血液が全身まで運びやがて心臓に達します。

動脈硬化は、不適切な食生活や運動不足、またストレスなどの生活習慣が要因とされていましたが、

別の要因として歯周病原因菌などの細菌感染が関係します。

・アルツハイマー病

歯周病の方はそうでない方に比べ、アルツハイマー病を発症する確率が高いと言われています。

さらに、歯周病菌が増えすぎると、免疫細胞が体に過剰な攻撃を始め、

免疫細胞自体にも炎症を起こします。

また、歯周病により歯が抜けたり弱くなったりする場合があり、
そうなると噛む行為が減ってしまいます。
その結果、脳機能は低下してしまい、また認知症の発症リスクも高まると考えられています。

メリット③健康寿命を伸ばす

歯を失ったり弱ったりすることで食事の際に咬みにくくなると、食べる物が偏ってしまい、

栄養バランスが崩れ、免疫力や筋力の低下だけでなく、

認知機能にも悪影響を及ぼします。

その結果、将来寝たきりや要介護につながる傾向が強くなると考えられています。

お口の健康を保持•増進　8020運動

8020（ハチ•マル•ニイ•マル）運動とは、

『80歳になっても自分の歯を20本以上保とう』という運動です。

高齢になっても健康で豊かに楽しい人生を過ごしていただくために、

いつまでも自分の歯で、自分の口で美味しく食事をとることが最も大切なことです。

お口の健康を保持・増進する活動によって8020運動を推進しています。

また、最低でも20本以上の機能する歯があれば、

大抵の食べ物は自分の歯で噛みくだくことができ、

満足した食生活を送ることができると言われています。

8020を達成するためにかかりつけの歯科医院を持ち、

定期検診に通い歯の状態をチェックしてもらうことが重要です。

虫歯や歯周病は放置していても治ることはありません。

歯の病気は早期に発見し、早期に治療することが大切です。

また、これらを予防できる習慣をつけることが、高齢になっても

多くの歯を残していくうえでとても重要なことです。

8020を達成できている方は、これからもご自身の歯の状態を定期的に診てもらい、

いつまでも自分の歯で自分の口で食事を楽しんでいただくために

できるだけ今の状態を守っていきましょう。

また、80歳になる前に残りの歯が20本未満になってしまった方も、

諦めることはありません。

むしろ、今よりさらに歯を失うことがないように心がけ、できる限り早めに病気を発見したり、

歯を失ったところには適切なかぶせものや義歯を入れることが必要になってきます。

歯が少なくなっても残りの歯を残すために定期検診に通う事が大切です。

定期検診の費用と頻度

歯や口腔内の状態によって異なりますが、3割負担で2000円～3000円で受けることができます。 

検診の頻度は、３ヶ月〜半年に１回のペースで通うようにしましょう。

虫歯も歯周病も早期発見、早期治療がポイントです。

ご自身の歯の状態を良くするため、あるいは健康な歯、お口を維持するため、

また丈夫な歯でこれからも美味しく食事をするために、”歯”の定期検診に来てくださいね♪

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